ジュニアA組の競技種目「国際第三套路講習会」(長器械・太極剣)を開催

2012年から世界大会で新たに採用 将来は国内大会でも導入へ

長器械および太極剣講習に選手・コーチら48人が参加 8月23日 東京・本部研修センター

【掲載:2014年08月15日】

(公社)日本武術太極拳連盟選手強化委員会(谷川大委員長)は「第三国際武術競技規定套路」(通称:国際第三套路)の長器械・太極剣講習会を8月2~3日,東京・本部研修センターで開催した。

今回の講習会はジュニア選手および所属団体のコーチらを対象として実施したもので,長器械種目(棍術・槍術・南棍)と太極剣を合計48人が受講した。

「国際第三套路」は国際武術連盟により2012年3月に発表された比較的難易度の高い「規定競技用套路」であり,2012年9月開催の「第4回世界ジュニア武術選手権大会」のA組(18~16歳)の新競技種目として採用され,2013年8月開催の「第7回アジアジュニア選手権大会」,今年3月の「第5回世界ジュニア選手権大会」などの国際大会で次々と採用されている。

将来の国内大会への導入を含め,普及を進めていくために,日本連盟では昨年から講習会を開催しており,昨年は徒手套路(太極拳・長拳・南拳)の講習会を東京と大阪の2会場で実施した。

今年は今回の長器械講習会に加えて,6月7~8日には短器械の講習会を東京・本部研修センターで開催した。

今回の講習会の担当講師は次のとおり。(敬称略)管理者=谷川大(選手強化委員会委員長),前東篤子(同委員会副委員長),孫建明(同委員会ヘッドコーチ),太極剣=孔祥東・李自力,棍術=陳静・高山宗久,槍術=丹井均・神庭裕里,南棍=平井祐二・勝部典子

国際第三套路講習会受講者

●棍術(17人)

仁科菜々子(埼玉県),森高葉月(埼玉県),鈴木麻岐(埼玉県),副島嘉琳(東京都),松本鷹仁(東京都),多賀陽平(茨城県),今井真秀(大阪府),大野雅也(千葉県),大野莉玖(千葉県),堀内愛斗(千葉県),久留嶋峻一(広島県),加藤拓実(東京都),矢野光一(香川県),坂本蓮(埼玉県),竹内舜弥(静岡県),宍倉龍空(千葉県),青木則幸(滋賀県),大津夕陽(大阪府)

●槍術(14人)

森未樹(東京都),岩田まあり(兵庫県),田中友依子(兵庫県),田中茉友子(兵庫県),品川仁志(兵庫県),武田久(東京都),小田桐咲(青森県),石尾彩恵(香川県),泉憲佑(香川県),大田優子(東京都),坂本美緒(埼玉県),近藤稜真(京都府),鎌田健太郎(北海道),村上舜平(北海道)

●南棍(9人)

毛利悠二(福岡県),中島光太郎(埼玉県),大塚剛志(大阪府),武田幸子(東京都),山本千夏(千葉県),松野浩輝(香川県),木村里乃(香川県),石山雅士(北海道),横山麻子(埼玉県)

●太極剣(7人)

岡崎礼央(秋田県),庄司理瀬(秋田県),関沢風汰(岩手県),堀米昭義(群馬県),蝦名冬馬(北海道),寺岡瑠里(北海道),関本早織(北海道)

■国際第三套路講習会レポート■

谷川大・日本連盟選手強化委員会委員長

国際第三套路講習会の模様

この套路は,従来の規定套路の要素に加え,難度動作に対する理解と訓練が必要であり,講習にただ参加して套路を覚えるというだけでなく,しっかりとした技術基盤と訓練方法に対する理解も要求されます。

2日間の日程の中で,基本の確認,組み合わせ,分段形式での復習と確認,という形で,講師の指導の下,熱心な講習が行われ,参加した皆さんも一定の理解と習得に至ったものと考えています。

今後それぞれの地元で練習,普及するにあたり,跳躍,難度等を練習するに際し,練習環境(とりわけ床の問題)や練習強度には十分な配慮が必要であることをご理解いただきたくお願い申し上げます。

徒手種目や器械に対する基本功の訓練を一層積み重ねていただくことで,套路の習熟度も上がるのであり,いかなる場合にも基本訓練をおろそかにされることなく,練習に励まれ,今後選手,指導者として活躍されることを願っております。