武術太極拳の採用は今後の協議に/11月下旬のIOC理事会・総会で

いよいよ大詰め 北京五輪の実施競技しぼられる

【掲載:2002年09月15日】

 「2008年北京オリンピック」で実施する競技の検討が、本格的に国際オリンピック委員会(IOC)で開始された。

 IOCに特設された、北京五輪の実施競技について研究する「プログラム委員会(委員長:F・カローラ<伊>IOC委員)は、7月に第1回の協議
を行い、8月28日にスイスのロ-ザンヌで再度、同委員会を開き、IOC理事会に報告書を提出した。

 同報告書を受けて、翌8月29日にIOC理事会が開かれた。

 伝えられるところによると、私達の属する国際武術連盟(IWUF)はじめ国際ボーリング連盟など15の国際競技連盟(IF)が、北京五輪の採用競技への申請を、IOCに提出していた。さらに、すでに1900年、24年の五輪で採用された経験のあるゴルフとラグビーのIFからも申請が出されていた。

 プログラム委員会は報告書のなかで、新規15競技のうち、武術太極拳以外の14競技は実施を見送ることを勧告している。

 武術太極拳については、引き続き協議することになった。今年11月26,27両日のIOC理事会を経て、11月28,29日にメキシコで開催される、IOC第114回総会で討議され、結論が出される予定。

 また、報告書はゴルフとラグビーの実施を提案、シドニー五輪で行われた野球、ソフトボール、近代五種の3競技の除外を勧告した。

 IOCのロゲ会長は「夏季五輪は28競技・約300種目、参加選手数1万500人が上限」と繰り返し強調している。

 前回のシドニー五輪では、28競技・300種目が実施されている。04年挙行のアテネ五輪は、28競技・301種目の実施がすでに決定している。