第71回理事会・第43回通常総会開く

―2009年度事業活動報告・決算報告、役員改選等を承認―

【掲載:2010年07月15日】

 (社)日本武術太極拳連盟は6月19日、東京・四谷の主婦会館・プラザエフで第71回理事会および第43回通常総会を開催した。
 理事会には理事17人・監事2人の計19人(うち委任状による出席4人)が出席し総会提出議案を審議・承認した。
 午後からの通常総会には49加盟団体の代表49人と日本連盟理事・監事、各専門委員委員長らが出席して、提出された議案の審議・承認を行った。
 理事会・総会に続いてブロック会議(分科会・全体会議)と第16回太極拳中央技能検定委員会全体会議が開かれた。
 総会では2年に一度の役員改選が行われ、髙田明副会長の名誉副会長就任はじめ地方ブロック選出の新任理事とその他の理事の計17人、新任監事1人と既存監事1人の再任を承認した。
 第71回理事会は19人の理事会メンバーの出席と専門委員会委員長2人および事務局から2人の陪席のもと、午前11時に開会し、議長に岡﨑温常務理事が、議事録署名人に大塚忠彦理事と大和久美代子理事が選任された。
 公務のため委任状出席の二階俊博会長に代わり、髙田明副会長が開会の挨拶を行い、「5月の理事会で提出・審議された議案についてさらに協議していただきたい。今年は役員改選の節目の年である。7月には全日本選手権大会、11月にはアジア大会と大きな行事が控えており、さらなる飛躍をめざしましょう」と述べた。
 報告・議案の審議に入る前に、今年5月27日に亡くなった故中井均理事に哀悼の意を表して出席者全員で黙とうを捧げた。
 議案の審議に入る前に村岡久平副会長・専務理事が今年5月12日の第70回理事会以降の事業活動の報告を行った。公認太極拳ABC級指導員認定事業が全国7会場で終了し、過去最多の合格者数であり、年々合格率が向上していること、6月5日に「太極拳のまち」福島県喜多方市において新市長のもとでは最初となる「第7回喜多方市太極拳フェスティバル」が開催され、海外からの初の参加となる香港チームを含む23チームが太極拳集団演武交流会に参加して、フェスティバル全体では観客、講習会参加者など合わせて2800人が参加して大盛況であり、来年の実施も決定したことを報告した。
 また、5月末に国賓として来日した中国の温家宝首相が、代々木公園で市民と太極拳、ジョギングで交流し、その模様が中国でもテレビなどで報道されたことなども報告した。
 続いて、総会提出議案が審議された。理事会で承認された総会提出議案は次の通り。
 1)2009年度事業報告承認、2)2009年度決算報告承認、3)定款の一部変更、4)役員改選、5)2010年度第2期本部研修生名簿承認、6)選手強化ランキング指定および助成費規定の改正、7)都道府県連盟組織問題。
 議案1)については石原泰彦理事・事務局長が、議案2)については渡辺敏雄総務部長がそれぞれ説明し、有居晃監事が会計監査報告を行った。
 議案3)については、相談役・顧問・参与職を名誉会長・名誉副会長・顧問職とする定款の一部変更について渡辺総務部長が説明し、文部科学省に認可申請書を提出することが承認された。
 議案4)の役員の任期満了にともなう改選の件では村岡久平副会長・専務理事が19人の理事・監事候補者名簿を総会に提案することを決定した。なお名誉副会長の新任、顧問、講師、専門委員会役員の任期満了にあたり、村岡副会長の提案による名簿を審議のうえ決定し、理事会の推薦により会長名で委嘱することを確認した。
 また、議案5)の2010年度第2期本部研修生名簿についても同様に確認した。
 議案6)については、石原事務局長が説明を行った。

■総会に役員、すべての加盟団体代表が出席
 「ジュニア育成・太極拳普及の推進」課題に

 日本連盟第43回通常総会は同日午後1時から開催され、日本連盟役員と全国47都道府県連盟および学生連盟、散手倶楽部の代表49人とオブザーバーらが出席した。
 髙田明副会長が開会の挨拶をのべ、議長に岡崎温常務理事が、議事録署名人に大塚忠彦理事と大和久美代子理事が選任された。
 報告・議案審議に入る前に、日本連盟発足当時から事務局に勤務して連盟発展に貢献された故渡部博子氏(09年7月3日死去)と故中井均理事・三重県連盟事務局長(10年5月27日死去)の冥福を祈って総会出席者全員で黙とうした。
 続いて村岡久平副会長が理事会同様の事業報告に加えて「全日本武術太極拳競技会」が5月1~2日に本部研修センターで開かれたこと、「第18回JOCジュニアオリンピックカップ武術太極拳大会」が5月15日・16日に横浜文化体育館で行われ、来年の第19回大会は大阪で開かれること、今年カナダ・バンクーバーでの冬季オリンピック大会直前の2月10日に開かれた国際オリンピック委員会(IOC)総会で、2014年の第2回ユースオリンピック競技大会開催地が中国・南京市に決定したことを付け加えた。今年8月にシンガポールで行われる第1回ユースオリンピックの実施競技は28競技だが、南京市での第2回大会で武術が実施競技種目に採用されるよう国際武術連盟、アジア武術連盟と連携して働きかけていくとともに、各加盟団体におけるジュニア選手育成に期待すると述べた。
 理事会で承認された総会提出議案について次のように説明が行われた。
 2009年度事業報告、決算報告についてはそれぞれ石原泰彦理事・事務局長と渡辺敏雄総務部長が報告・説明を行い、審議の結果満場一致で承認された。

■任期満了に伴う理事・監事の改選
 二階俊博理事を会長に選出

 役員改選については村岡副会長から理事17人(学識経験者枠8人、ブロック選出枠9人)と監事2人の役員候補者名簿が提出され、審議のうえこれも満場一致で承認された。
 学識経験者選出枠の理事計8人はすべて再任され、別室で開かれた新理事を含む初会合で会長に二階俊博、副会長に加藤勝信、副会長兼専務理事に村岡久平、常務理事に岡崎温の各氏が選出された。
 地方ブロック選出理事の奥村吉昭氏(東北・北海道ブロック)、高山守夫氏(北関東ブロック)、大沢藍未氏(女性・東海・北陸ブロック)と監事の恩田享位氏は新任。奥村氏は青森県連盟理事長、高山氏は栃木県連盟理事長、大沢氏は岐阜県連盟理事。監事の恩田氏は茨城県連盟理事長。
 新役員を代表して村岡久平副会長・専務理事があいさつし、「国際・国内大会での競技性の高い武術太極拳の普及・発展とともに、大衆性を持つ健康・生涯スポーツとしての武術太極拳の普及・発展という両局面をさらにすすめていこう」と述べた。
 今回の役員改選で名誉副会長に選任され今期で副会長職を退任する髙田明副会長が「85歳で現役を引退いたします。これまでやってこられたのも、ひとえに皆さんの後押しのおかげです。ありがとうございました。厚く御礼申し上げる。今後は側面から協力させていただきます」と退任のあいさつを述べた。
 今総会で選任された理事・監事の任期は定款により2年間(2010年7月1日から2012年6月末日まで)。
 議案5)2010年度第2期本部研修生名簿承認、6)選手強化ランキング指定および助成費規定の改正、7)都道府県連盟組織問題については石原泰彦理事と村岡久平副会長が理事会と同様の説明を行った。
 そのなかで、村岡副会長は「日本連盟、県連盟、地区連盟もすべて、利益追求団体ではなく平和を求めるスポーツ団体として透明性の高い組織運営を心掛けていただきたい」と求めた。
 その他の報告事項として、村岡副会長が今年の第27回全日本武術太極拳選手権大会から、富国生命保険相互会社が特別協賛会社となったこと、7月にはアジア武術連盟(WFA)の会長で国際武術連盟(IWUF)の会長でもある于再清氏が来日し、「アジア武術連盟の会長・事務総長の定例会議」を行い、第27回全日本武術太極拳選手権大会を参観する予定であること、また、陳国栄WFA技術委員会主任と香港武術聯会会長でWFA副会長の霍震寰氏も同時期に来日、会議参加と大会を視察することを報告した。
 以上で総会議事を終了し、岡崎議長が閉会を宣言した。
 総会終了後、同会場でブロック会議(全体会議・分科会)と第16回太極拳中央技能検定委員会全体会議が開催された。次回の第44回総会は来年1月15日(土)に開催する。

2010年度第2期本部研修生名簿(20人)

北海道・東北ブロック=馬渕佐枝子(宮城)、山田泰子(岩手)、北関東ブロック=相波洋子(新潟)、矢島淑江(群馬)、南関東ブロック=高嶋ますみ(茨城)、河村南里(神奈川)、平田京子(埼玉)、石川英里子(東京)、東海北陸ブロック=碓井淳一(富山)、坂野真理子(愛知)、宮村みほ(三重)、近畿ブロック=三方由子(大阪)、堀本和子(大阪)、佐々木晴美(京都)、井上康恵(京都)、寒川雅子(和歌山)、中国・四国ブロック=丸谷治子(岡山)、福田一恵(香川)、九州・沖縄ブロック=春田牧子(鹿児島)、今古賀環(佐賀)


社団法人日本武術太極拳連盟役員名簿
(2010年6月19日改選)

会 長   二階 俊博
名誉副会長   髙田  明(新)
副会長   加藤 勝信
副会長・専務理事(兼任)   村岡 久平
常務理事   岡﨑  温
理事・事務局長(兼任)   石原 泰彦
理 事   大沢 藍未(新) 大塚 忠彦
奥村 吉昭(新) 大和久美代子
川崎 雅雄   川島 通正
高山 守夫(新) 谷 甚四郎
辻本三郎丸   友正  慧
春木  豊   前田  修
監 事   有居  晃   恩田 享位(新)