第81回理事会・第48回定例総会を開催-2013年度事業計画と予算案などを承認-

【掲載:2013年02月15日】

公益社団法人日本武術太極拳連盟は1月19日,東京・四谷の「主婦会館・プラザエフ」で第81回理事会および第48回定例総会を開催した。

理事会には日本連盟理事・監事総数19人(理事17人・監事2人)の内17人(理事15人・監事2人)が出席した。二階俊博会長と加藤勝信副会長(内閣官房副長官)は公務のため欠席した。

総会には理事・監事をはじめ,全国の49加盟団体から正会員48人とオブザーバーあわせて91人が出席した。理事会に先立ち常務理事会が開かれ,理事会・総会に続いて各ブロックによる第24回都道府県連盟代表者会議(分科会・全体会議)が開催された。

今年 大きな目標を掲げさらなる発展を目指す

第81回理事会は午前11時に開会,二階俊博会長が欠席のため,議長に岡﨑温常務理事を選出した。

議案の審議・承認の前に,村岡久平副会長・専務理事が挨拶と2012年下半期の事業活動報告として次のように述べた。

「日本連盟の骨格となっている太極拳技能検定制度(段級制)は順調に実施されており,3段の上に4段位が新設され,昨年11月29日に本部研修センターで実施された本部研修会③で,本部研修生46人が4段位に認定された。これを機に指導者層の質・量のさらなる向上を目指したい。今年は有段・有級者は10万人台になると予想している。国際大会では,アジア武術選手権大会,世界ジュニア武術選手権大会が実施され,日本代表選手は成果をあげている。アジア武術選手権大会では,女子の太極拳種目で金メダルを獲得することができた。外国のプロ選手の中で,アマチュアとして頑張っている日本の選手に対して国内外の強化活動を引き続き行い,国際大会において“日本あり”を示したい。現在一番注目されているのは国体。武術太極拳は現在デモンストレーションとしての競技として参加しているが,2019年(平成31年)第74回国民体育大会(茨城)から2022年(平成34年)の第77回国体までの4年間は,公開競技として実施されることとなった。将来正式競技に採用される可能性もあるため,組織・技術・運営面で一致団結して対応し,大きな目標として今後活動していきたい。

2020年オリンピック競技大会の開催都市と新たに採用される新競技1種類が今年9月7日に開かれるIOC総会で決定される。『武術』もその候補競技にリストアップされている。前回の第80回理事会で長野県連盟問題について決議したが,会員が信頼できる県連盟の運営のために役員は協調・団結を心掛けたい。

昨年11月に亡くなられた大塚忠彦日本連盟前理事・東京都連盟理事長に心から御礼を申しあげるとともに総会冒頭で哀悼の意を表したい」


理事会であいさつする村岡久平副会長・専務理事

第48回定例総会の模様

 

事業計画・予算,4段位昇段研修会実施方式改訂,
国体公開競技化など活発な議案審議行う

理事会議案として提出された,2013年度事業計画案の審議にあたり,石原泰彦理事・事務局長が事業計画案の全体について説明し,渡辺敏雄総務部長が2012年度予算案について説明を行った。

事業計画案のなかで「太極拳公認B級指導員認定カリキュラム改訂案」について石原理事・事務局長が3日間の実施日程を2日間に改訂する旨の説明をした。また「4段位昇段研修会等の実施方式の改訂に関する件(案)」についても石原理事が説明と提案を行った。

「国体公開競技(2019年~2022年)実施概要と組織体制に関する件」については,これまでのデモスポ競技実施の実績に基づいた上ではじめて公開競技化の道が開かれたとし,その重要性を強調するとともに,国体公開競技化を当面の最優先課題と位置付けた。

 「長野県連盟も状況報告と第48回定例総会における対応の件」として,石原理事・事務局長が長野県連盟における役員変更の報告は日本連盟で受領しているが,議事録等正式な届け出は受理していない。そのため,第48回定例総会の出席者が議事録などを持参していない場合には,欠席(オブザーバー)扱いするとの説明と提案を行った。

理事会はこれらの議案を審議のうえ満場一致で承認し,総会に提出することとした。

第48回定例総会に47都道府県連盟などから
代表48人が出席 第24回代表者会議も開催

1月19日午後1時から開かれた第48回通定例総会には日本連盟役員,全国都道府県連盟および学生連盟,散手倶楽部から代表48人(長野県連盟はオブザーバー出席)とオブザーバーらあわせて91人が出席した。

議長に岡﨑温常務理事が,議事録署名人に谷甚四郎理事,辻本三郎丸理事がそれぞれ選任された。

村岡久平副会長・専務理事が開会の挨拶と理事会同様の報告を行った。その中で,2012年には本部研修センターが増設され,事業が益々拡大していること,7月,上海で実施された「日中韓太極拳交流大会」などの国際大会も活発に行われたが,中でも中国・安徽省黄山市で開かれた「第5回世界伝統武術フェスティバル」は,尖閣諸島問題で日中両国間の関係が厳しい状況ではあったが,主催者の行き届いた配慮により,日本からは14チーム・97人,ロシアから151人が参加するなど,世界各国・地域から計2800人が参集して盛大に行われたこと,オリンピック新競技採用についての状況説明などを行った。

石原泰彦理事・事務局長と渡辺敏雄総務部長が理事会と同様に,2013年度事業活動計画案と予算案の説明を行った。

総会で承認された事業計画,主要事業日程,関連資料などは今号7~20頁に掲載した。


「第24回都道府県連盟代表者会議」分科会の模様

今年10月「ねんりんピック」は高知県須崎市で

昨年10月14日に宮城県仙台市で開催された「ねんりんピック宮城・仙台」の主管団体,宮城県連盟の磯陽子理事が,「大会に参加された全国からの65チーム・455人の選手と1000人を超える観客の皆さんに感謝いたします。ご協力ありがとうございました。宮城県連盟では58人の会員が東日本大震災で被災いたしました。全国の皆さんが寄せてくださった義援金・応援物資の数々と,復興への心強い応援のメッセージに感謝します。これから宮城県連盟の大きな財産となります」と感謝の言葉を述べた。

今年のねんりんピックは高知県で開かれる。武術太極拳競技は10月27日須崎市で実施。高知県連盟の宮本博行副会長が楠瀨耕作須崎市長の歓迎メッセージを代読した。

今年の国体は東京都で開催,デモスポ競技「武術太極拳」は10月6日,中央区総合スポーツセンターで実施される。

第24回代表者会議でブロック会議と全体会議
全国7ブロックの事業計画などを報告

総会に続いて,日本連盟,都道府県連盟の代表者らが出席して「第24回都道府県連盟代表者会議」が開かれ,議長に岡﨑温常務理事が選出された。全体会議の前にブロックごとに分かれた「ブロック会議」で,全国7ブロックそれぞれの新年度事業計画などを協議し,全体会議で報告した。

第2回定時社員総会と第19回太極拳技能検定委員会全体会議は6月15日(土),東京・四谷の主婦会館プラザエフで開催される。



新年懇親会で乾杯の音頭をとる友正理事

懇親会に中国大使夫人も駆け付け和やかに交流

すべての日程が終了した後,プラザエフの会場で新年懇親会が開かれ,理事会・総会出席者ら多数が参加して和やかに歓談し,今年1年の全会員の健勝を願って乾杯した。

乾杯の挨拶を友正慧日本連盟理事が行い,来賓の中国駐日大使館・汪婉参事官(程永華大使夫人)は「昨年は中日国交正常化40周年,今年は中日平和友好条約締結35周年です。これを機にさらに民間交流をすすめてください」と挨拶した。中国大使館からは呂新峰三等書記官も駆け付け,会場の参加者らと和やかに談笑した。


新年懇親会に駆け付けた中国大使館の汪婉参事官(大使夫人・右)と呂新峰三等書記官

 

第81回理事会・第48回定時総会出席者

日本連盟=村岡久平副会長・専務理事,岡﨑温常務理事,石原泰彦理事・事務局長,川崎雅雄,友正慧,春木豊,奥村吉昭,高山守夫,塚原加代子,大和久美代子,大沢藍未,谷甚四郎,辻本三郎丸,川島通正,前田修の各理事と有居晃,恩田享位の両監事。陪席=西村誠志審判委員会委員長,矢島孝一郎ジュニア普及員会委員長,谷川大選手強化委員会委員長,渡辺敏雄総務部長,渡辺雅人,菅野淳子両事業部長

 

第48回定時総会出席者・オブザーバー

北海道連盟=小平孝夫,小寺瑛子,青森県連盟=立石孝治,岩手県連盟=岩根節子,高橋喜子,高橋セイ子,川島潔子,宮城県連盟=磯陽子,岡野範子,鹿島眞理,秋田県連盟=藤島清康,池田雅古,中田律子,武田繁子,山形県連盟=早坂ひで子,福島県連盟=石澤久芳,沼澤祐子,遠藤淑子,栃木県連盟=柏戸禮子,群馬県連盟=堀米秀夫,小山晶子,新潟県連盟=吉田功,長野県連盟=安原茂(オブザーバー),茨城県連盟=野田博明,千葉県連盟=林秀雄,小原和子,東京都連盟=川端智子,岩田崇江,大塚かづ子,上島比都美,武田久,神奈川県連盟=鈴木浩次,椎名功,山梨県連盟=渡辺豊美,長谷川光男,富山県連盟=沢井武雄,石川県連盟=坂口志津子,福井県連盟=大西義幸,静岡県連盟=高橋かよ子,愛知県連盟=髙見一枝,三重県連盟=岩佐育代,岐阜県連盟=杉山哲,松原千恵,滋賀県連盟=初田茂,京都府連盟=渡部健一,大阪府連盟=中道由美子,兵庫県連盟=脇本和子,田中康博,奈良県連盟=津田洋子,和歌山県連盟=津毛望,辻順三,鳥取県連盟=前田慶一郎,島根県連盟=西村敏,岡山県連盟=増田泰治,広島県連盟=坂本公子,山口県連盟=濱田宏,香川県連盟=圖子幸子,徳島県連盟=中西洋恵,萬藤武徳,愛媛県連盟=稲葉美子,高知県連盟=宮本博行,氏原史子,福岡県連盟=篠崎しのぶ,佐賀県連盟=吉原和子,野﨑訓子,長崎県連盟=三浦義則,熊本県連盟=岩元克雄,大分県連盟=千鳥安雄,宮崎県連盟=吉田和男,鹿児島県連盟=有馬勝博,春田牧子,沖縄県連盟=津波古保,学生連盟=増田勝,散手倶楽部=木本泰司