「第39回全日本武術太極拳選手権大会」(東京体育館)結果報告
個人14種目に8 歳から84歳までの選手671人、団体1 種目に14チーム(31人)がエントリー
公益社団法人日本武術太極拳連盟が主催する「第39回全日本武術太極拳選手権大会」が、関係各所・各位のご尽力により、7月9日(土)・10日(日)の2日間、東京・千駄ヶ谷の東京体育館において3年ぶりに開催されました。
本大会は、誠に残念ながら安全を最優先に考慮して規模を縮小し、関係者以外無観客の中で徹底した感染防止対策を講じながら行いました。
武術太極拳競技の国内最高峰の大会には、延べ702人がエントリーし、参加選手たちはコロナ禍の中でも日々鍛錬を重ねた成果を発揮し、素晴らしい演武を披露して会場は大きな拍手で包まれました。
主管はNPO法人東京都武術太極拳連盟。後援はスポーツ庁、公益財団法人日本オリンピック委員会、公益財団法人日本スポーツ協会、東京都、日刊スポーツ新聞社、公益財団法人笹川スポーツ財団、NPO法人日本ワールドゲームズ協会、公益社団法人日本中国友好協会、アジア武術連盟。協賛は、太極パートナーズ各社(アシックス、ダイワコーポレーション、フォトクリエイト、島村運輸倉庫、太極サポーター、太極縁、太極拳ウェアYUN)。
8歳から84歳まで、幅広い世代の選手が日本一を競う
大会初日の7月9日(土)は、午前9時45分から開会式が行われ、冒頭に安倍晋三元首相へ黙祷を捧げ哀悼の意を表しました。続いて衆議院議員・加藤勝信日本連盟会長に開会のごあいさつをいただき、大会の開始が宣言されました。最後に及川佳織大会総審判長による競技ルールの説明がなされました。今大会より全日本大会でも新ルールが採用されております。メインアリーナには特設4コートを敷設、第1コートは国際武術連盟が正式に採用している国際コートを設置し、第2コートはコート下を保護して跳躍や衝撃で器械・床の損傷がないように配慮されました。
開会式に続いて、大会審判団役員および各コートに整列した審判員が紹介された後、入場行進曲と観客席からの拍手に迎えられ、各コートに出場選手が入場し、会場は熱気と緊張感が入り混じる大会独特の空気に包まれました。
競技は2日間にわたって行われ、前大会でシードになった選手のほか、全国から予選を勝ち進むなどして選ばれた個人競技部門の選手、男女合わせて671人、団体競技部門の選手14チーム(31人)が素晴らしい技を競い合いました。今大会の出場選手中、最年少は8歳、最高齢は84歳と幅広い年代の参加があり、各選手は美しく迫力のある演武をみせました。
また、今大会から全競技でゼッケンを着用せずに競技前に提示する方式を採用し、入場方式も選手が準備を十分に行った状態で、怪我なく実力を発揮し、大会に出場できるようにするため、誘導スタッフの先導で順次、練習会場から競技会場に選手を送り出す方式に変更されました。その他、密を避けるために会場内での成績掲示は行わず、日本武術太極拳連盟ホームページに成績を順次掲載するなどの試みも行われました。
選手、審判員、役員、スタッフ、協賛社、そして同行者の皆さまのご協力で盛況に終わる
大会運営は、東京都武術太極拳連盟が担当し、会場設営・受付・進行・警備・表彰などに携わりました。
大会関連グッズ販売ブースでは、日本連盟教材テキスト・DVD、大会記念Tシャツ、アシックスのシューズや三栄の日本製剣、太極サポーターの様々な太極拳グッズを販売しました。
また、マスコミ等のメディアでは、例年のNHK、フォトクリエイトのほかに月刊秘伝の取材班などが会場を訪れました。
最終日の競技終了後、表彰台周辺で、当日競技の後半一部種目と自選難度競技の代表表彰が行われ、日本連盟の近藤重和常務理事、西村誠志常務理事、孫建明常務理事から、それぞれ賞状とメダルが授与されました。引き続き閉会式に移り、川﨑日本連盟副会長が素晴らしい演武を披露した選手をはじめ、審判員、スタッフらを労う言葉を最後に閉会の辞を述べ、大会の幕を下ろしました。
大会を取り巻くすべての活動は、すべての関係者のご協力のもとで成り立っています。今後とも一丸となって大会を作り上げていきましょう。
来年の大会も、東京体育館で開催
来年2023年度の「第40回全日本武術太極拳選手権大会」も、7月14日から16日に東京体育館で実施される予定です。来年度は状況も落ち着き通常どおりの開催ができることを祈念しております。
大会記念Tシャツ・プログラムの販売について
大会終了後に、大会記念Tシャツおよびプログラムを購入したいという声を多くいただいたため、注文の受付を行っております。
半袖Tシャツ(9色)は、綿素材、ドライ素材があり、長袖(3種)は綿素材です。
デザインは、鶴(太極拳[白鶴亮翅])・虎(南拳[南棍])・レッサーパンダ(長拳[刀術])の3キャラクターがプリントされています(デザイン・中村剛)。サイズにより在庫がなくなった場合は、制作後の発送となりますので、ご了承ください。
当ホームページから、注文書と注文のご案内をダウンロードしてFAXや郵送でお申し込みくださいますようお願い申し上げます。
NHKテレビBS1にて大会映像が全国放映される
7月18日(月祝)午前7:10~8:00に、NHKテレビBS1で大会2日目の模様を中心に大会の内容が全国放映されました。解説は国際大会金メダリストの関屋賢大氏。自選難度競技の「南拳」「長拳」「太極拳」に出場した日本連盟強化指定選手の演武のほか、伝統器械、対練の映像が流されました。
中でも今大会で引退した藤沢佑選手の映像には感動の声が多く聞かれました。藤沢選手からは引退にあたり「皆さまの支えのおかげで、ジュニア時代も含めて21年間の選手活動をやり切ることができました。僕が選手を続けている姿を見て、『自分にもできる』って思ってもらえていたら嬉しいです。武術太極拳の可能性は無限大です。これからもみんなで武術太極拳を盛り上げていきましょう! ありがとうございました!」とコメントをいただきました。
その他にも月刊秘伝でも紹介されるなど、武術太極拳は大きな注目を集めています。
写真は、OLI HAU OLI Photo Office Co., Ltd. の提供