日本連盟 第75回理事会を開催-2012年度主要事業日程・特別講習会ほか承認

【掲載:2011年11月15日】

社団法人日本武術太極拳連盟は10月25日,東京・四谷の主婦会館「プラザエフ」で第75回理事会を開催した。理事会には日本連盟理事17人,監事2人の計19人(うち委任状による出席2人)が出席して,提出された議案を審議し承認した。

議長に岡﨑温常務理事が,議事録署名人に川島通正理事,辻本三郎丸理事が選任された。

会長挨拶として二階俊博会長が「今回の世界選手権大会が行われたトルコで先日,地震が発生し,300人近くの住民が犠牲になった。我が地元和歌山とトルコの長い友好関係から,また超党派で結成されている日本・トルコ友好議員連盟の会長を務めていることから,すぐさまトルコに援助を申し出たが,トルコ側から気持だけいただくと。また,99年の台湾大地震のときも援助の申し出について,同様の答えが帰ってきた。このことから,援助の在り方をもう一度考えてみることに。また,太極拳の普及については,太極拳振興議員連盟もあるが,国会議員の中で太極拳に興味のある方々でなにかできないか考えている」と述べた。

専務理事報告として村岡久平副会長・専務理事から今年6月に開かれた前回の理事会以降の日本連盟の活動と国際大会への参加状況,武術太極拳をとりまく世界の動向について報告・説明がなされた。

なかでも,3月11日に発生した東日本大震災にふれ,「被災された当該会員への義援募金が第1次・第2次ともに募金から配分までが終了し,募金芳名簿が近く発送されるはずです。被災された会員のみなさんに全国の会員の気持を迅速に届けることができたと思います。太極拳の絆と支えあいの心をこれからも引き継ぎ,大切にいたしましょう」と感謝とねぎらいのことばをのべた。

理事会ではその他の報告と議案の説明・審議が行われた。

次回の第76回理事会と第46回通常総会は来年(2012年)1月21日(土)に開催する。


第75回理事会で挨拶する二階俊博会長

■社団法人日本武術太極拳連盟 第75回理事会議事録

日 時:
2011年(平成23年)10月25日(火)午後2時00分~3時00分
会 場:
主婦会館「プラザエフ」(東京都千代田区六番町)4階会議室<シャトレ>
理事・
監事総数:
19人(理事17人・監事2人)
出席者:
二階俊博会長,加藤勝信副会長,村 岡久平副会長・専務理事,岡﨑温常務理事, 石原泰彦,大沢藍未,大塚忠彦,大和久美 代子,奥村吉昭,川崎雅雄,川島通正,高 山守夫,谷甚四郎,辻本三郎丸,友正慧, 春木豊,前田修の各理事,有居晃,恩田享 位両監事(うち,委任状による出席は大塚 忠彦理事,春木豊理事)。谷川大選手強化 委員会委員長,西村誠志審判委員会委員長, 矢島孝一郎ジュニア普及委員会委員長,渡辺敏雄総務部長,渡辺雅人事業部長が陪席した。

本日の理事会が定款第21条の規定により成立していることを確認し,議長に岡﨑温常務理事,議事録署名人に川島通正理事,辻本三郎丸理事を選任し,開会にあたり二階俊博会長が挨拶を述べた。次に報告および議案の審議に入った。

報 告:

一,村岡久平副会長・専務理事が,6月に開催した前回理事会以降の事業活動等として,

1)第28回全日本武術太極拳選手権大会が成功裡に終了し,中国武術協会代表団一行が来日し,大会を観戦したこと,

2)来年の第29回全日本武術太極拳選手権大会開催時期が,東京体育館の改修工事のため,7月ではなく,6月15日から17日となったこと,

3)10月9日から14日にトルコ・アンカラ市で第11回世界武術選手権大会が開催され無事終了したこと,

4)同時に国際武術連盟(IWUF)総会が開催され,会長選出では初の選挙が行われ,日本連盟・アジア武術連盟(WFA)が推薦する于再清会長が再選されたこと,また,村岡久平副会長・専務理事が理事に,岡﨑温常務理事が市場開発委員会委員に,石原泰彦理事が技術委員会委員にそれぞれ再選されたこと,

5)2010年にシンガポールで開催された第3回世界ジュニア武術選手権大会において,ロシア・イランの2カ国の選手がアンチ・ドーピング規程違反と認定された。IWUFにおいてもアンチ・ドーピング規程違反認定者をだしたことを重視し,今後一層の注意をしていかなければならないこと,

6)東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)武術太極拳義援募金に対する各位の協力に感謝と御礼を申し上げること,

7)技能検定(段位検定)が昨年より受験者増でスタートすること,

8)ねんりんピックが熊本県・山鹿市で開催され,スポレクが栃木県・茂木町で開催されること,

9)日本体育協会・JOC創立100周年記念事業の式典が7月16日に行われ,同事業の功労者等表彰では,髙田明名誉副会長が特別功労者に,28名の日本連盟関係者が功労者として表彰されたこと,

10)今年7月に開催されたIOC総会において,「2020年夏季五輪」新実施競技を選定する8候補競技に武術太極拳が選ばれたこと,今後IWUFとしてもオリンピック競技種目の採用に向けて取組を強化していくこと,について報告した。

二,谷川大選手強化委員会委員長,西村誠志審判委員会委員長,矢島孝一郎ジュニア普及委員会委員長,石原泰彦太極拳指導員委員会幹事,岡﨑温太極拳技能検定委員会委員長から各委員会活動報告について事前書面報告が行われ,これを補足する形式で報告が行われた。

三,ブロック選出理事(東北・北海道ブロック=奥村吉昭理事,北関東ブロック=高山守夫理事,南関東ブロック=大和久美代子理事,東海・北陸ブロック=大沢藍未理事,近畿ブロック=谷甚四郎理事,中国・四国ブロック=川島通正理事,お
よび九州・沖縄ブロック=前田修理事)から,今年度のブロック活動状況について事前書面報告が行われ,これを補足する形式で報告が行われた。

四,その他の報告事項として

(1)石原泰彦理事・事務局長から,東日本大震災義援募金完了報告が,資料「募金配分一覧」により行われた。また,10月末をめどに「芳名簿」作成中との説明が行われた。

(2)谷川大選手強化委員会委員長から第11回世界武術選手権大会(トルコ・アンカラ)報告が行われ,大会期間中に開催された国際武術連盟(IWUF)総会,役員改選について,村岡久平副会長・専務理事から,前記内容の報告が行われた。

(3)石原泰彦理事・事務局長から,「第29回全日本武術太極拳選手権大会」の日時・場所の変更(2012年6月22日から24日までの神奈川県川崎市・とどろきアリーナでの開催から6月15日から17日までの東京都・東京体育館での開催)についての事情の説明が行われた。

(4)矢島孝一郎ジュニア普及委員会委員長から,ジュニア普及委員会の活動について,「ジュニア普及委員会 第1回ジュニア太極拳協議会資料」により報告が行われた。

 

議 案:

一,2011年度の下半期事業活動について
各ブロック,および日本連盟各専門委員会の2011年度の下半期事業活動計画について事前書面報告とともに,補足説明が行われ,質疑応答のうえ審議,承認した。

二,来年度の日本連盟,各専門委員会,及び各ブロック事業活動計画について
各ブロック,および日本連盟各専門委員会の2012年度の事業活動計画について事前書面報告とともに,補足説明が行われ,質疑応答のうえ審議,承認した。

三,来年度の日本連盟主要事業日程承認の件
石原泰彦理事・事務局長が「2012年度(平成24年度)主要事業日程(第75回理事会提案)」により説明し,審議のうえ承認した。なお,来年度の日本連盟事業活動計画は2012年1月21日開催の第46回日本連盟通常総会に提案のうえ審議,承認の運びとなる。

四,来年度の本部研修センター特別講習会事業計画承認の件
石原泰彦理事・事務局長が「2012年度本部研修センター特別講習会 「3段特別講習会」,「2段特別講習会」,「推手特別講習会」 募集要綱(案)」により説明し,審議のうえ承認した。

五,新公益法人申請手続承認の件
石原泰彦理事・事務局長から,6月に開催された第74回理事会及び第45回通常総会において,6月中に申請手続き行うとしていたが,定款案の一部修正等もあり,本日の理事会での承認を受けてから申請することとした経緯の説明が行われ,渡辺敏雄総務部長が,定款案の変更内容について説明し,審議のうえ承認した。なお,定款案は,来年1月21日に開催される第46回通常総会に提案のうえ審議,承認の運びとなる。

六,ランキング規定および強化助成規定一部改定の件
石原泰彦理事・事務局長から「強化指定選手ランキング規定および強化助成費規定一覧表一部改定案」の説明が行われ,審議のうえ承認した。

七,登録競技者制度(日本連盟,都道府県連盟)の件
石原泰彦理事・事務局長から,提案主旨及び提案のうえ審議,承認の運びとなる。
資料「国体 競技団体基礎調査」の説明が行われ,審議のうえ承認した。

最後に,村岡久平副会長・専務理事から,日中国交正常化40周年,中韓国交正常化20周年となる2012年の9月中旬(予定)に,中国・北京において,日中韓3国による「太極拳合同演武大会」が計画されていることが報告された。

本日の議事を以上で終了し,議長の岡﨑温常務理事が閉会を宣言した。