「国際武術連盟(IWUF)武術套路ジュニアアスリート トレーニングキャンプ」に参加
1月2日(金)から11日(日)にかけて、中国・北京市平谷体育中心において、国際武術連盟(IWUF)主催による「武術套路ジュニアアスリートトレーニングキャンプ」が開催されました。
本キャンプは、ユースオリンピックに向けて、ジュニア世代の競技力向上および国際交流の促進を目的として実施されたもので、世界22の国と地域から総勢122人のジュニア選手および指導者が集まりました。
日本連盟からは、加藤元気選手(岐阜県連盟)、川村心輝選手(岩手県連盟)、大槻紅白選手(群馬県連盟)、白川奏那選手(兵庫県連盟)の4選手が参加し、孔祥東選手強化委員会ヘッドコーチと神庭裕里ジュニアヘッドコーチの2人が帯同しました。
選手たちは、世界各国のジュニア選手とともに高度な技術指導を受けるとともに、交流を通じて競技への理解を深め、国際舞台での経験を積む貴重な機会となりました。
詳細につきましては、下記レポートをご確認ください。
日本連盟では、今後もこのような国際事業への積極的な参加を通じて、競技力の向上とともに、各国との友好関係の深化を図り、武術太極拳の国際的な発展に寄与してまいります。
「ジュニアアスリートトレーニングキャンプ」レポート
目的
今年10月にセネガル・ダカールで開催される第4回ユースオリンピック競技大会では、武術太極拳が正式種目として採用されます。この歴史的な大会に向けた準備の一環として、「国際武術連盟(IWUF)武術套路ジュニアアスリートトレーニングキャンプ」が、2026年1月2日から11日までの10日間、中国・北京市平谷体育中心で実施されました。>このキャンプは、ユースオリンピックの年齢基準に合致するジュニア選手を対象としており、日本からは今年3月に開催される世界ジュニア大会の代表選手の中から4名が参加しました。1月3日には開営式が行われ、国際武術連盟(IWUF)の張玉萍事務局長をはじめとする要人が出席しました。世界22の国と地域から総勢122名のジュニア選手および指導者が集まり、武術が世界規模で広がりを見せていることを実感できる式典となりました。講師陣には、王二平氏、呉雅楠氏(太極拳)、趙慶建氏、劉清華氏(長拳)といった世界チャンピオン経験者を含む中国トップレベルの指導者が招かれ、参加選手にとって非常に貴重な直接指導の機会となりました。
成果
訓練内容は午前に徒手、午後に器械の各2時間半、1日5時間の実技訓練に加え、2日間の夜間に「理論課程」が実施されました。
この講義では、主に競技規則や2024年の新ルールに関する内容など、競技力向上のための重要な知識を習得しました。
今回のキャンプでは、新しい技術の習得ではなく、挨拶の仕方、武器の持ち方、コートの使い方といった基本的な内容からスタートし、套路練習では、規定套路の動作名称の動きを細かく確認し、正しい動作ができるまで毎日繰り返し反復練習しました。
太極拳では、扇の扱い方、発勁の正しい方法、そして近年特に減点対象となりやすい上歩の注意点など、細部にわたる指導が行われました。
また、国際大会では音楽を使用するため、自分に合った流れを作り、音楽に合わせて動くことも演技レベルの向上につながるとの説明もありました。
入場についても、音楽と同時に入場するパターン、立ち位置に着いてから音楽が始まるパターンとこの2種類を実際に練習しました。
太極拳の訓練で特に印象的だったのは、全套練習の回数の多さです。
指摘された点を修正しながら何度も全套を行うことで、全套することにも慣れ、日々規格も向上していきました。
長拳では、手型・歩型、首を素早く回転させる転頭、器械の基礎など、徹底した基礎訓練が行われ、套路練習はスピードを抑え、まずは正確な動作を身につけることに重点が置かれ、組み合わせ動作でも、修正されるまで繰り返し反復練習が行われました。
特に近年仆歩を行わない選手が増えている点や、棍ではスピードばかりを重視し「仆歩摔棍」が正しく行われていない点が指摘されました。キャンプ終盤には、修正点が定着しているかを確認するため、一人ひとり試合形式で全套演武が行われ、その翌日には、全套演武で見えた問題点や改善点についての説明を受け、再度修正と確認を重ねながら練習を行い、最後の最後まで徹底して規格の修正が行われました。毎日の反復練習によって、太極拳・長拳ともに各国選手の動作規格が揃い、正しい動きが着実に身についていきました。
課題
規定套路競技では、本来定められた動作を正確に行うことが求められます。しかし近年は、演技過剰やスピード重視により動作が不正確になる傾向が見られます。規定套路には、武術の基礎動作やジュニア期に必要な重要な要素が多く含まれています。日本全体として、規定套路を改めて見直し、その重要性を再認識することが大きな課題と言えます。
今回のキャンプでは国境を越え、世界のライバルたちと切磋琢磨し交流を深め、参加選手にとって非常に貴重な経験となりました。
最後にキャンプを主催された国際武術連盟、熱心に指導してくださったコーチの皆様、そして開催にご尽力いただいた関係者の皆様に、心より感謝申し上げます。












