北京オリンピックの武術実施競技決定

~2年後のアテネ五輪まで持ち越し~

【掲載:2002年12月15日】

北京オリンピックの実施競技をめぐる懸案の問題は、今回メキシコにおいて開かれた第114回IOC(国際オリンピック委員会)総会で決定が見られず、2年後のアテネ五輪の際開催のIOC臨時総会まで持ち越しとなった。

 そのため武術太極拳の北京五輪への参加の件も、2004年夏まで待たれることになった。

 8月下旬にIOC理事会から示された、野球、ソフトボール、近代五種の3競技を、北京五輪以降除外するかどうかを決める予定の第114回IOC総会は、11月28、29日両日、メキシコシティのカミニリールホテルで開催された。

 3競技について審議した29日の総会は、5時間にわたる論議の末、「3競技を除外するか、結論は2004年アテネ五輪の後に再検討する」となり、先送りとなった。

 そのため、北京五輪での新規採用の競技・種目については、3競技の結果のうえで協議されることになる。

メキシコで説明と協議/IWUF代表がIOC総会で
国際武術連盟(IWUF)はメキシコでのIOC総会に参加する同委員や関係者への武術太極拳の説明や理解を求めるなどのロビー活動を行った。

メキシコにはIWUFのスミス副会長(英国)、パトリック会計(ベルギー)、厳建昌専務理事(中国)、村岡久平理事と、中国武術協会の李傑会長らが参集した。同活動のほか、同地で中国オリンピック委員会(COC)の何振梁名誉主席(IOC理事)、于再清副主席(IOC委員)らと、今後の活動の進め方などの協議を行った。

※日本連盟機関誌「武術太極拳」2002年12月号、№157より。