震災被災地の各県連盟からの報告④

【掲載:2011年07月15日】

東日本大震災で被災された地域の県連盟から,避難所の状況,復興に向けた活動などを寄せていただいた。 (2011年7月1日現在)

福島県連盟

東日本大震災による東電福島第1原発事故は県内様々な地区のみなさんの生活に深刻な影響を与えています。原発から半径20キロの大熊町,浪江町,富岡町などは警戒区域に指定され,その住民の多くは県内山沿い地方の会津若松市,喜多方市,中通り地方の二本松市,郡山市,福島市に集団で避難されています。

また他県に避難されている方もたくさんおられましたが,3カ月たって遠方から福島市内の避難所に戻ってこられる方も増えています。7月いっぱいで避難所が閉鎖になり,市内のアパートや仮設住宅に移る予定になっています。

福島市内では放射能対策として,暑い今の季節でも長袖を着て,帽子,マスクを着け,なるべく外出を避けるようにといわれています。幼稚園・保育所の園庭やプールには園児の姿は全くなく,屋内での遊びが中心となり,特に雨の日などは保護者の心配もさらに大きくなっています。

ある保育士さんから,「保護者の都合で避難できない子供たちは部屋の中だけで過ごしており,もう限界」という声が県連盟に届きました。

県連盟も子供たちのために何かできないかと考えていたところだったので,6月13日から週1回,まずは市内の余目(あまるめ)保育所に県連盟の指導員を派遣し,「カンフー体操1・2」を1時間ほど指導する試みを始めました。指導はあくまでもボランティアですが,県連盟の仕事としてお願いしています。

福島市内の放射線量は場所によって大きな差があり,学校などは子供たちのために何とか除染する方向です。20年,30年先を見すえて,私たちは子供たちを守らなければなりません。。

2011年7月1日
遠藤淑子・福島県連盟理事長
園児たちにカンフー体操を教える。
福島市内余目保育所で