「2017年度春季強化合宿」を実施

5月2日~5日 東京・本部研修センター

シニア選手たちが国際大会をめざして課題に取り組んだ

(公社)日本武術太極拳連盟は5月2日(火)~5日(金・祝)の4日間,東京・本部研修センターで今年度の春季強化合宿を実施した。手前の4月28日(金)~5月1日(月)は,本誌前号で速報した「第29回ユニバーシアード競技大会」の日本代表選手選考会の事前調整日程を含めた事業が実施された。みごと日本代表に選ばれた選手と,日本代表の座を惜しくも逃した代表候補選手たちも加わり,翌日からの春季合宿は,選手強化委員会の指定を受けている強化選手のうち,男子15人,女子10人が参加した。役員・コーチ10人,審判員2人を含めた合宿参加者名簿は下表のとおり。

この春季強化合宿は,毎年開催される国際大会への出場を意識して訓練をしている。今年は,9月に開催される「第14回世界武術選手権大会(ロシア・カザン市)」がその目標となった。合宿参加選手は,7月に開催する「第34回全日本武術太極拳選手権大会」で世界選手権大会の日本代表の座を競い合う。

合宿最終日の5月5日には,選手強化委員会の谷川大委員長および神庭裕里アンチ・ドーピング委員会委員(強化コーチ兼務)が講師を務め,参加選手およびコーチを対象に,(公財)日本アンチ・ドーピング機構(JADA)発行のテキスト資料および合宿参加選手の経験などを事例に挙げアンチ・ドーピングや倫理関係の講習を行った。



個々の課題をテーマに訓練する選手たち

選手強化委員会レポート(谷川大委員長)

2017年の春季強化合宿は5月2日から5日の間本部研修センターで実施された。

この合宿に先立って,今年8月に台湾で実施されるユニバーシアードの選考会も行われた。ユニバーシアードは世界の大学によるスポーツ大会であり,武術太極拳競技の実施は今回が初めてである。選抜された選手はいずれも過去に国際競技大会を経験している選手であり,この大会での活躍も期待される。

合宿中は7月の全日本選手権を見据えて,日ごろの訓練内容を精選し,各選手が問題意識を持って訓練に臨んだ。今年は中国からのコーチ招請がなかったため,孫ヘッドコーチを中心とした強化コーチによって訓練が行われた。全日本選手権大会最終日には,9月にロシアで開催される世界武術選手権の代表選考もあり,套路の確立,難度動作の見直しなど,具体的な目標を立ててのものとなった。

合宿最終日にはアンチドーピング,コンプライアンス(倫理)等に関する講習も行われた。武術太極拳のトップ選手として,社会に範たる存在となるためにも,このような講習は定期的に実施していく。

選手の皆さんは合宿の成果を全日本選手権大会で発揮すべく,今後も訓練に励んでいただきたい。

 


一日の開始・終了で抱拳礼を交わすコーチと選手たち


大会での華麗な演武も基礎・基本作りから

 

代表選考会および「2017年春季強化合宿」参加者名簿

  種 目 性別 氏 名 所  属
1 春季合宿
参加
太極拳 男子 藤沢  佑 秋田県連盟
2 脇田 圭佑 新潟県連盟
3 女子 平田 優花 埼玉県連盟
4 南拳 女子 阪 みさき 大阪府連盟
5 小島恵梨香 滋賀県連盟
6 長拳 男子 大川 智矢 東京都連盟
7 下起 悦郎 愛知県連盟
8 女子 柏熊 結姫 東京都連盟
9 山口 啓子 東京都連盟
10 選考会・
春季合宿
参加
太極拳 男子 荒谷 友碩 千葉県連盟
11 菊地 創士 青森県連盟
12 村上  僚 東京都連盟
13 女子 齋藤 志保 岩手県連盟
14 庄司 理瀬 秋田県連盟
15 寺岡 瑠里 北海道連盟
16 南拳 男子 朝山 義隆 大阪府連盟
17 毛利 亮太 大阪府連盟
18 長拳 男子 岡村 晃佑 兵庫県連盟
19 鎌田健太郎 東京都連盟
20 桐山 賢龍 静岡県連盟
21 小松  資 埼玉県連盟
22 別当  響 大阪府連盟
23 村上 舜平 東京都連盟
24 女子 岩井 七彩 兵庫県連盟
25 本多 彩夏 東京都連盟
26 役員・コーチ 谷川  大 選手強化委員会 委員長
27 孫  建明 選手強化委員会 ヘッドコーチ
28 李  自力 同 コーチ
29 孔  祥東 同 コーチ
30 勝部 典子 同 コーチ
31 神庭 裕里 同 コーチ
32 高山 宗久 同 コーチ
33 丹井  均 同 コーチ
34 平井 祐二 同 コーチ
35 原田 将司 同 コーチ
36 国際審判員 及川 佳織 審判委員会 副委員長
37 中村  剛 同上