「日韓合同交流強化合宿2025」実施報告

11月10日(月)から14日(金)まで5日間、韓国・鎮川ナショナルトレーニングセンターにて、日韓合同交流強化合宿を実施しました。

本合宿は、韓国武術協会からの招待により実現したもので、歓迎会ではキム・ビョク・ス会長よりご挨拶をいただき、孫建明常務理事兼選手強化委員会委員長との間で記念品の贈呈を行いました。

このたびの温かいご招待と手厚いご対応に、韓国武術協会の皆さまへ心より感謝申し上げます。

キム会長をはじめ、韓国武術協会の役員および韓国代表チームの皆さまと親睦を深めることができ、非常に有意義な交流の機会となりました。

今後も、武術太極拳のさらなる発展と国際交流の促進に向け、このような取り組みを継続してまいりたいと考えております。

キム会長と孫建明常務理事を中心に記念撮影

キム会長と孫建明常務理事を中心に記念撮影

 

日韓合同交流合宿 報告書

本合宿は韓国武術協会からの正式な招待により開催され、日韓両国の武術交流を目的として実施された。

1.交流

◦韓国ナショナルトレーニングセンター内の村長室にお招きをうけ、韓国武術協会の会長、副会長、理事長、秘書ら関係者と挨拶を交わした。

◦就任間もないキム会長は武術への情熱が強く、練習場にも頻繁に足を運び熱心に学んでいる様子と伺った。

◦会談では、本合宿は単なる技術交流に留まらず、今後、武術を通じた両国の関係を築き、さらに発展させていくことを約束した。今回の合宿は両国の友好関係を深める重要な一歩となった。

2.練習環境

◦韓国武術チームは精鋭14名のプロ選手で構成。

◦練習はナショナルセンター内の武術専用施設を使用。

◦套路コート2面、散打マット2面、練習を見渡せるコーチ専用ルーム完備。

◦武術専属医師が常駐し、練習中の安全管理体制が整備されていた。

◦トレーニングルームは最新設備を備え、専門トレーナーによる指導を受けている。

◦食事は選手村同様の専用食堂で栄養管理が徹底され、多様なメニューが提供された。

3.練習内容・成果と今後の課題

◦跳躍難度動作や基礎技術について丁寧な指導を受けた。例えば拍脚はどの部分に意識して脚を上げるか、跳躍時の重心の位置や空中での力の出し方など、基礎的な部分を見直すきっかけにもなった。

◦ナショナルセンター内のトレーニングルームは非常に大規模であり、多種多様な最新マシンを用いてトレーニングを体験することができた。また専門のトレーナーによるきめ細やかな指導のもと、効果的なフィジカルトレーニングを行うことができた。

◦太極拳については韓国に専門コーチが不在の為、孫建明選手強化委員長が基礎や技術面、様々な拳式の練習など細かな指導を行った。その結果韓国のコーチから深い感謝を受け、今後も孫建明委員長から太極拳の指導を受けたいと熱望された。

◦韓国の選手は非常に礼儀正しく深い感銘を受けた。また練習前には必ず「ファイティーン」の掛け声で士気を高める姿が印象的であった。

◦韓国のコーチからは「日本選手には跳躍力や試合でのメンタル強化が必要」との助言があり、今後の課題として見直す必要がある。

◦今回の合宿で、プロとして恵まれた環境の中で訓練を行っている韓国チームの選手たちと、今後どのように戦っていくかが、日本チームにとって最大の課題であることが明確になった。

◦韓国チームの鍛え上げられた身体や高い身体能力に近づくためには、武術の練習と並行して体のトレーニングを強化し、高度な難度に対応できる「土台作り」を見直すことが必要である。

4.総括

今回の交流合宿では、練習外でも観光や食事など、多岐にわたる心温まるおもてなしを受けた。日本のコーチや選手たちに対して、たくさんのお土産もいただき、終始、過去に例を見ないほどの素晴らしい合宿となった。韓国武術協会の皆さまの深い配慮に、心より感謝申し上げたい。

この合宿で日韓の交流は格段に深まり、大会においては互いにライバル同士ではあるが、こうした交流合宿を通じて国や成績を超えて交流できることは、非常に貴重で素晴らしい経験となった。今回の経験を活かし、日本チームの今後の成長と、両国の武術交流のさらなる発展に貢献していきたい。

最新設備を備えるトレーニングルーム

最新設備を備えるトレーニングルーム

孫建明選手強化委員長が太極拳を指導

孫建明選手強化委員長が太極拳を指導

韓国武術協会の皆さまと記念撮影

韓国武術協会の皆さまと記念撮影