第6回世界武術選手権大会 開催

11月1~3日アルメニアで 日本は金2、銀4、銅4

【掲載:2001年11月15日】

 「第6回世界武術選手権大会」が11月1日~3日、国際武術連盟(IWUF)主催によりアルメニア共和国の首都エレバン市で開催された。10月31日には開会式が行なわれた。

 大会は当初10月3日~7日開催の予定で準備が進められていたが、世界を揺るがしたアメリカにおける同時多発テロの影響により開催延期となっていた。

 開会式は9000人収容のエレバン文化体育館で盛大に開かれ、35カ国・地域から役員・選手320人が参加し、民族色をアレンジした演出で盛会のうちに行われた。

 日本から日本連盟の加藤六月会長が団長として同行した。会議代表と選手団の総勢20人は10月28日成田空港を出発、モスクワに1泊して午後にアルメニアのエレバンに到着した。モスクワ空港には在ロシア日本大使館の菅沼健一公使らが出迎えた。

 日本代表選手団16人は、川崎雅雄監督のもと元気な姿で入場した。武術太極拳の国際大会に初めて出場した朝鮮民主主義人民共和国の7人の選手団(ソク・ミンチョル団長)に拍手が寄せられ、韓国チームとともに南北両方の選手団が入場した。

 大会では、套路競技は太極拳、太極剣、南拳、南刀、南棍、長拳、剣術、刀術、槍術、棍術の各種目、散手競技は体重別11階級で行われた。日本選手団は大いに健闘し、佐久間亮司選手(東京中国武術協会)が男子剣術で金メダル、赤沢依美選手(東京都連盟)が女子太極剣で金メダル、女子太極拳で銅メダルをそれぞれ獲得した。

 渡辺俊哉選手(大阪府連盟)は男子太極拳と男子太極剣でいずれも銀メダルとなった。川﨑秋子選手(東京都連盟)は女子棍術と女子刀術で銀メダル、女子長拳で銅メダルを獲得した。日本選手団でただひとり十代(18歳)で代表に選抜された米本二一選手(大阪府連盟)は男子刀術で銅メダルを獲得し、今後の活躍を大いに期待させる成績を残した。

 散手競技では、浜松新一郎選手(東京武術散手倶楽部)が80キログラム級で銅メダルを獲得した。

 日本選手団は金2、銀4、銅4を獲得し、メダル合計は10個を数えた。日本のメダル合計数は、これまでの世界世界選手権で最多となった。 (以下略)

(日本連盟機関誌「武術太極拳」2001年11月号、№143より転載)