「第1回アジアジュニア武術選手権大会」実施報告

日本は金メダル1、銀メダル5、銅メダル8を獲得

7月27日~29日、ベトナム・ハノイ市で開催

 「第1回アジアジュニア武術選手権大会」が7月27日~29日、アジア武術連盟(WFA)の主催、ベトナム武術協会の主管により、ベトナム・ハノイ市のハノイ室内競技場で開催された。

 大会には、WFA加盟の13ヵ国・地域から選手延べ164人が出場した。参加国・地域は中国、ベトナム、マレーシア、日本、中国香港、中国マカオ、シンガポール、タイ、中国台北、スリランカ、韓国、イエーメン、モンゴル。やがて、オリンピックの大舞台で活躍するであろう可能性を大いに秘めた各国・地域のジュニア選手が日頃鍛錬の成果を競い合った。

 大会開会式が7月26日夜に開かれ、黄永江ベトナム武術協会会長が挨拶した。村岡久平WFA事務総長はWFAを代表して挨拶を行った。

 大会では套路競技と散手競技が行われたが、日本連盟は套路競技にのみ代表選手団を派遣した。選手団は三代正廣監督(日本連盟理事)、山本慶泰コーチ(大阪府連盟)、丹井均コーチ(大阪府連盟) 、選手8人の合計11人、および帯同審判員の及川佳織国際審判員(日本連盟公認1級審判員)が大会審判業務を担当した。WFA役員として日本連盟から村岡久平副会長・専務理事、岡崎温常務理事、石原泰彦理事が参加した。

 競技は年齢層別にA・B2部門で行われ、A組が満15歳~17歳の部、B組が満12歳~14歳の部(いずれも2001年6月30日現在)。A組では、1)太極拳、2)南拳、3)長拳、4)剣術,5)刀術、6)棍術、7)槍術の各種目を実施。いずれも従来套路(国際第一套路)で実施し、太極拳は総合太極拳が行われた。B組の種目は、1)24式太極拳、2)初級南拳、3)少年規定長拳、4)初級剣術、5)初級刀術、6)初級棍術、7)初級槍術。

 日本の各選手はいずれも健闘し、武信二三枝選手(鳥取県連盟)はA組・女子太極拳で優勝し、金メダルを獲得した。B組の代表選手となった小貫達哉選手(東京太極拳協会)は男子少年規定長拳と男子初級槍術でいずれも3位、市来崎選手(大阪府連盟)も男子初級刀術、男子初級棍術でいずれも3位に輝いている。A組出場の正保義久選手(岡山県連盟)は、長拳と槍術で銀、剣術で銅、合計3つのメダルを獲得した。日本選手団は金メダル1個、銀メダル5個、銅メダル8個、合計14個のメダルを獲得し、メダル獲得数で第4位となった(1位中国・2位ベトナム・3位マレーシア、散手競技を含む)。

 日本代表選手は今年春に開催された「第9回JOCジュニアオリンピックカップ武術太極拳大会」(4月14日/横浜市・横浜文化体育館)の成績により選抜された。選手団は7月25日出発、30日に無事帰国した。

 大会はWFAにより新設され、隔年度に開催される。第2回は2003年に開催される。

(日本連盟機関誌「武術太極拳」2001年8月号、№140より転載)
大会成績一覧は「国際競技大会、全国大会成績」を参照