2020年夏季オリンピック追加競技候補残留ならず 次に向け希望と努力を!!

020年夏季オリンピック追加競技候補 IOC理事会決定
残念!「武術」は善戦するも候補残留ならず
次に向け希望と努力を!!

【掲載:2013年6月15日】

5月29日にロシアのサンクトペテルブルグで,国際オリンピック委員会(IOC)の理事会が開催された。このIOC理事会では,2020年オリンピックの追加実施競技について,すでに決められている8つの追加競技候補(武術太極拳,野球・ソフトボール,空手,ウエークボード,ローラースポーツ,スカッシュ,スポーツクライミング,レスリング)から,3つの追加競技に絞り込む選定が行われた。その結果,レスリング,野球・ソフトボール,スカッシュの3候補競技が選定された。残念ながら,武術太極拳は候補競技に残留することができなかった。

同理事会は,ロゲ会長を除く14人の理事による無記名投票を行い,過半数の8票を得た競技が順に残留する3競技に選ばれる方式で行われた。第1回目の投票でレスリングが8票を得て候補に残ったが,2競技目以降は得票が接近し,合計11回の投票が行われた結果,2競技目に野球・ソフトボールが,3競技目にスカッシュが選ばれた。武術太極拳は毎回安定した投票を得て健闘したが,最終段階で3競技目に入ることができず,惜敗であったと伝えられている。

今回選ばれた3競技は,今年9月にブエノスアイレスで開かれるIOC総会で,IOC委員の投票によって1競技だけが,2020年五輪の追加実施競技に選ばれる。

今回の決定を受けて,(公社)日本武術太極拳連盟村岡久平副会長・専務理事は,次のような談話を発表した。

「武術太極拳が候補競技にランクされたのは,今回が初めてでした。この経験を大切にして,今後努力してゆきます。大事なことは,オリンピックに登場することでアジアスポーツ界の底上げをすることです。」

国際武術連盟(IWUF)は2001年にIOCにたいして,2008年北京五輪の実施競技申請を行った。以来,IOCと関係方面にたいして積極的にはたらきかけるとともに,武術太極拳競技がオリンピック競技に適合するように,新競技ルールによる競技方式を導入するなどの努力を重ねてきた。

このたび2020年追加競技候補となったことで,武術太極拳のオリンピックへの道程が間違いなく近づいてきたと言える。私たちは,国内での武術太極拳の普及と宣伝をさらに積み重ね,希望を持って力を合わせ,夢を実現してゆきたい。